Leica Q2を手放しました。撮った写真と振り返る。
結局Leica Q2を手放してしまった。
2021年6月の末ごろ、Leica Q2を購入して半年ほどったった2021年12月に売却をしました。大変悩んだ結果手放しましたが、手放した理由を撮影した写真とともに振り返って見たいと思います。
Leica Q2はとにかくいいカメラ
Leica Q2でカメラ沼を卒業したと言うようなことを言っている人をたまに見かけますが、そのような言葉が出てくるもの私も大変わかります。
約半年間使用してきて、このカメラで撮影するのはとても楽しかったですし、初めてのLeicaの体験としてもとても素晴らしいものになりました。
Leica Q2を購入してすぐの撮影は子供向けのワークショップでした。ここでは写真は載せられませんが、撮ったあと確認したデータでは子どもたちの真剣な表情からその場の楽しい空間を切り取れており、なんて素晴らしいカメラなんだと感銘を受けました。
この時、Q2を購入してよかったと心から思いました。
次の日がお休みだったので撮影をしたのが紫陽花でした。ピントが合っているところの切れの良さと背景のヌケ感の良さをみて、これがLeicaの世界なんだろうなと思いました。
特に紫陽花の質感が素晴らしく、写真に引き込まれていくような感覚です。
RAWで撮影をしてLightroomで編集をしてみると、一見黒つぶれしていたところもかなりデータが残っており、特に暗い部分の階調の豊かさが印象的でした。
ディテールもきれいに残っているし、よく耳にするその場の空気を切り取り保存するカメラとしてとても優れたカメラです。
Leica Q2はレンズとボディが一体型のコンパクトカメラですが、レンズにも妥協がなく、ズミルックスの名前を冠したライカ ズミルックス f1.7/28mm ASPH. を搭載しています。
同じくズミルックスの名前を持つM型の28mmのレンズを調べてみると、80万円を軽く超えてくる価格で、Leica Q2が変えてしまう金額です。
そんなズミルックスのレンズを搭載しているQ2をコスパがいいと言う人の気持もわからなくないですね。
Leica Q2のレンズはM型とは違いオーフォーカスも搭載しており、カメラにフォーカスを任せることもできます。
またマニュアルでの支援もあり、フォーカスリングを回せば、ビューファインダーの映像が拡大されピントを合わせる事ができます。
また、カメラの手前側のリングを回すことで、マクロでの撮影も可能になり、最短撮影距離17cmで撮影することができ、かなり寄って撮影することが可能です。
これを手元でサクッとマクロのモードに切り替えられるのも非常に魅力的で特にテーブルフォトのようなシーンで活躍してくれます。
Q2は4730万画素と高画素機と呼ばれるジャンルに入るかと思いますが、高画素機がゆえ、28mmのレンズでありながらもクロップして撮影をすることもできます。
35mm、50mm、75mmの焦点距離をカメラのボタン一つでデジタルのブライトフレームを表示して撮影をすることが可能で、カメラ内でもクロップすることができます。
このクロップはRAWファイルでは28mmで撮影されたデータとクロップの情報があるので75mmで撮影したとしても、28mmまで編集ソフトで戻すことができます。
ボタン一つでクロップで撮影ができるおかげで、Leica Q2が1台あれば、スナップや風景などの撮影にも対応できる、マクロでの撮影もできてしまうので一台のカメラを選ぶのであればこのカメラが優れておりいいカメラだということがわかるかと思います。
Leica Q2を手放した理由
描き出されるQ2の絵やカメラとしての完成度の高さなど、大変満足度の高いカメラでしたが、手放すことを決めました。
端的にまとめるなら、自分の撮影スタイルにはあまりマッチせずに、出番がだんだん少なくなっていったというところです。
具体的な理由も書いていきます。
1つ目の大きな理由は、思ったよりも高感度性能が高くなかったところです。
私は夜、日が沈んでから仕事終わりで撮影に行くことが多いので、三脚を持ってEOS R6を持って出かけることが基本になっています。
そこでサブのカメラとしてLeica Q2を持っていきスナップで撮影をしてみると、ISO感度1600くらいからノイズがどうしても気になってしまいます。
夜スナップなどをしてみるとどうしても物足りないというか、もう少し感度を上げてきれいな写真を撮影したいという思いが出てきてしまい、しっかり固定して撮影しなければ難しいなと思いました。
2つ目の理由は私は意外と日常の写真を撮らないなと言うことに気がついたからです。
友人たちと日常の会話や食事を楽しむのであればカメラで写真を撮るよりもワイワイと輪の中に入って話している方が楽しいと思う方で、すっと席を立ったりカメラを向けるような機会って意外と少ないなと。
また、どうしてもカメラを向けると会話が止まったりもするので、なんか申し訳ないなと思ってしまうメンタルなのでカメラを持っていても撮影をしないことが多くありました。
そして大きな心の変化として、日常の写真を撮るよりも作品としての写真を撮るほうが自分はあっていると感じるようになりました。
作品として不特定多数の誰かに見てもらえたり、誰かの心を少しでも動かせたらそれがとても嬉しいなと思うようになりました。
大きく以上の2つの理由から持ち出す頻度が落ちるのであれば、今はもっと自分の作品作りや写真撮影のために使えたらいいなと思い、手放すことを決めました。
もちろん、もっと自分にお金があり、余裕があればこのカメラを持ち続け、ちょっとした休日の日中のスナップに持っていきたいですし、重いカメラを持ちたくないときにこのカメラ一台で身軽に動きたいと言うときもあるかなと思います。
ただ、今は出番が減ったQ2を持つよりももっと誰かの手に渡って使っていただいたほうがカメラとしてもいいと思いますし、何より私自身がもっと写真の腕を上げられることが良い選択になるのではないかなと思っております。
最後に
Leica Q2との出会いは私の写真人生を大きく変えたものであるのは間違いありません。
そして、このカメラは最高のカメラの一つだと思っております。
今回Q2を手放すことを決めましたが、Q2と過ごした半年間は自分の心を豊かにしてくれたとも感じています。
20代でLeicaのフルサイズ機を使えたこと、ズミルックスを使えたことは非常に良い経験でした。後悔もありません。
いつかまた、年をとってQシリーズを使うときが来たら嬉しいなと思います。